6月2日にレディオヘッドの新作「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」が発売された。
発売前から、その音は「ギターサウンド(バンドサウンド)に戻る」と言われ、大きな期待をもって発売を迎えられた。
以前のような「パブロ・ハニー」や「ザ・ベンツ」のような音に戻るんでは?って、かすかな期待も見事に裏切ってくれた今回の新作は、だいたい音楽雑誌では大絶賛、T.A.Frayの回りでは大不評となっている。
どうしてこんなに反応が違うのだろうか?
スポンサーとの関係や、音楽業界のしがらみが無い分、後者の方がなんか素直に聞けそうやけど...。
アルバムごとに変化する彼らの姿勢...レディオヘッドはこの新作で、7枚のアルバム(ライヴ・アルバムを含め)をリリースしている。
まず、初期のギターロック・アルバム 「パブロ・ハニー」と「ザ・ベンズ」。
そしてレディオヘッドの大きな転機となった 「OKコンピューター」。
大きくシフトチェンジした実験的作品 、「キッドA」と「アムニージャック」。
そして、ライヴ・アルバム「アイ・マイト・ビー・ロング(ライヴ・レコーディングズ)」。
たった7枚でこんなにサウンドが変化したバンドも珍しいと思う。
ある程度キャリアを重ねたバンドは、次に進むためにいろいろな試みを行ってきた。
自分達のルーツへの回帰。
サウンド・アプローチを変え、新たな道を目指す。
メンバーチェンジを行い、新たな空気でバンド内をリフレッシュする。
または、大いなるマンネリの道を進むバンドもいる。
明らかにレディオヘッドは、新たなサウンド・アプローチで新たな道を進んでいる。
この姿勢は、いつの時代もファンの賛否が別れるところ。
実際、レディオヘッドも賛否が別れている。
T.A.Frayは、こういった姿勢は大歓迎だ。
いつまでも過去の遺産の焼きまわしを続け、だんだんと失速していくよりかはずっといい。
レディオヘッドのこの姿勢に、意義を唱えるものはいないと思う。
T.A.Frayの周りの反応ハッキリ言って、評判は良くない。
やっぱり「ザ・ベンツ」が一番という意見が圧倒的だ。
「レディオヘッドも終わった」という者もいる。
でも、ホントのところはなかなか全容が掴めず、戸惑っているのが本音なんだろうと思う。
「HAIL TO THE THIEF」は名盤か?
T.A.Frayは音楽雑誌はあまり買わないが、唯一毎月購読しているのがクロスビート。
そのクロスビートでのレビューは大絶賛のオンパレードだった(7月号)。
抜粋してみると、「シャ−プな演奏力と世界最高のアイディアで、約1時間、別世界へと運んでくれる。聴いた後も躍動感がループしている」「美意識が横溢する、今の“語り部”としての音楽」「“最高傑作” “歴史的傑作” という言葉もためらい無く使っていいと思う」となどなど。
とにかく、音楽を聴いてモノを書く人たちからは大絶賛されている。
クロスビートでは各アルバムに、★1つの期待ハズレから、★★★★★の生涯の名作まで、5段階で評価をくだしている。
そして1人、その★★★★★を付けていた。
このライタ−にとっては生涯の名盤だそうだ。
本国イギリスで6月9日に発売され、全英チャートで初登場1位を獲得(『ミュージック・ウィーク』6月15日付)。
イギリスでは、発売翌日の時点ですでに、今年上半期のアルバムのなかで発売後1週間の最多売上げを記録することが確実と言われている(これはスゴイ!)。
また、日本のアルバム・チャートでは5位に初登場したあと、2週目には2位に上昇(オリコン6月16日付)。
レディオヘッドのアルバムのなかで日本での最高位を記録。
アメリカでは6月10日に発売され、全米チャートで3位に初登場(ビルボード誌6月28日付)と、今回の新作も世界中で大ヒットしている。
そんなに大ヒットしているアルバムが、T.A.Frayにとって名盤だろうか...?
T.A.Frayにとっての名盤は、5年・10年後、もしかしたら20年後にも聴いているようなもの。
また、そのアルバムを聴くと、その当時の自分が・風景がリアルに甦ってくるようなもの。
10年後には、「ザ・ベンツ」や「OKコンピューター」は聴いているかも知れない。
でも、「キッドA」以降の3作は多分聴いていないだろう。
発売当初はリアルで新鮮なアルバムかもしれないが(実際よく聴いている)、10年・20年後まで聴いているようなアルバムでは無いと思う(ただし、03年の6月末時点で。この後何が起きるか解んないからね。事実、長い間全然聴いてなかったアルバムが、いつの間にか愛聴盤になったこともあるから...)。
残念ながら「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」は、T.A.Frayにとって生涯の名盤どころか、レディオヘッドのアルバム・ベスト1ですらなかった。
今のところ「OKコンピューター」やね。
じゃぁ、「HAIL TO THE THIEF」は好き?嫌い?これが微妙なんだ。
卑怯な言い方かもしれないが「好き」「嫌い」じゃあなくて、「好きじゃない」ってのがホントのところ。
けっして「嫌い」じゃないのだが、「好きじゃない」んだ。
まず、楽曲が単調に聴こえる。
そして暗い...。
レディオヘッドに限らず、電気的なアレンジにも飽きてきた。
なんやかんや言っても、ポップなものが好きなんだ...これは仕方ない。
ながながと雑文を書いてしまったが、あまりにも雑誌での評価と自分の感想が違ったために、自分の受けた感想を書いてみました。

ロンドン出身のギタリスト"ホテル"と、フロリダ出身のシンガー"ヴィヴィ"のデビュ−アルバム。
今とても注目されているガレージ・リバイバルの中で登場したバンドだが、ザ・キルズはその中でもとても異色で個性的。
まず、サウンドは“もろ”ブルースやアメリカ南部の音。
それを、ザラザラとしたギター・リフでたたみかけてくる。
それが聴いていてとても心地いい。
よくあるブルースを意識したバンドと決定的に違うのは、ヴィヴィのヴォーカル・スタイルだろう。
ブルースのヴォーカルと言えばどうしてもマッチョになりがちだが(これは黒人の専売特許、マネできません)、徹底的にそうしたものを排除したヴェルヴェット・アンダーグランドにも通じる彼らのヴォーカル・スタイルが、とても洗練されて聴こえる。
いいわホント。
オススメ度(5点満点)
★★★★
「キッドA」「アムニージアック」以降、再びバンドサウンドに戻ると言われ、かなりの期待をもって聴いたレディオヘッドの新作。
発売と同時に購入したのだが、ここにUPするのが今頃になったのは、このアルバムの全容をなかなか掴めずにいたから。
まず第一印象は、「あ〜、レディオヘッドも終わったなぁ〜、やっぱりこれで来たかぁ...」ってのが正直なところ。
前2作の様な楽曲を、ただバンドで演奏しただけやんってな感じ。
曲によっては、前2作のような電気的なアレンジ満載のもあるし...。
しかし、もともとこんなアレンジは嫌いではない。
じゃあ何故、あまりいい印象を受けなかったのか?
楽曲の幅があまりなく、どれも同じように聴こえたからだろうか?
多分これだなぁ。
ソングライティングに陰りが見えてきたのは、間違いなさそうだ。
陰りじゃなくても、退屈なのは確かだ。
ただ、最近の印象では..."2+2=5" や "セイル・トゥ・ザ・ムーン" "ゼア・ゼア" などは、結構気に入ってます。
何曲かはとても退屈な曲もあって、曲によって好き嫌いがハッキリ別れてますが。
ただ、聴き込んでいるうちに新たな発見もあり、最近はよく聴いてます。
しかし、誰もマネ出来そうにないアルバムを創ってしまうところは、さすがレディオヘッド...恐るべし。
オススメ度(5点満点)
★★★